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いくら納めるの?相続税の計算と税額控除

 

相続人が納める相続税は、どのように計算するのでしょうか?

 

まず、
相続税の総額を、相続した金額の割合で相続人ごとに分けます。
※2割加算対象者は2割加算します。

 

分けた税額から税額控除額を差し引きます。

 

残った金額が、相続人ごとに納める相続税です。

 

 

➡ 相続税が2割多くなる人が? ➡
 ➡ 相続税額の2割加算! ➡

 

 

税額控除は、7種類あります。

 

①贈与税額控除(※1)
②配偶者に対する相続税額の軽減(※2)
③未成年者控除(※3)
④障碍者控除(※4)
⑤相次相続控除(※5)
⑥外国税額控除(※6)
⑦相続時精算課税分の贈与税額控除(※7)

 

※1 相続税法19条。
※2 相続税法19条の2。
※3 相続税法19条の3。
※4 相続税法19条の4。
※5 相続税法20条。
※6 相続税法20条の2。
※7 相続税法21条の15。

 

 

概要とポイントをご覧ください。

 

①贈与税額控除
相続開始前3年以内に贈与を受けている場合には、贈与金額を相続財産に加算します。

 

この贈与について、
贈与税が課税されている場合には、その贈与税額を差し引きます。

 

これは、
贈与税に、重ねて、相続税が課税されると2重課税になるためです。

 

 

②配偶者に対する相続税額の軽減
奥様に対しては、
奥様の内助の功、奥様の老後の生活の保障を考慮した制度になっています。

 

具体的には、
奥様の法定相続分と、奥様が実際に相続した金額のどちらか少ない金額に対する税額が差引かれます。

 

なお、
奥様の法定相続分が1億6千万円に満たないときは、1億6千万円として計算します。

 

(注)
戸籍上の配偶者に限られています。
原則として、申告期限の10か月以内に、取得して申告した場合に限られます。

 

【未分割の場合の手続き】
相続財産の分割(相続人の話し合い)が申告期限の10か月までに整わない場合(未分割)には、この特例は受けられません。

 

しかし、
「申告期限後3年以内の分割見込書」(※1)という書類を、申告書に添付して申告期限までに提出した場合は、
後日、分割した時に「更正の請求」(※2)という手続きで、相続税額の軽減が受けられます。

 

※1 相続税法施行規則1条の6。
※2 相続税法32条。

 

 

③未成年者控除
財産を相続した人が未成年の場合には、
その年齢に応じて、20歳に満たない年齢1年につき10万円を差引きます。

 

例えば、
12歳2ヵ月の場合 ➡ 7歳10か月
➡切上げて 8年 ➡ 80万円

 

(注)
法定相続人に限られますが、相続放棄しても受けられます。
原則、日本に住んでいる人に限られます。
(日本の社会保障制度の一環のため)

 

未成年者の相続税額から引ききれない場合は、扶養義務者(親・兄弟)から差引きます。

 

なお、
平成26年以前の相続の場合は、1年につき6万円で計算します。

 

また、
過去に未成年者控除を受けている場合は、控除不足額の範囲内になります。

 

 

④障害者控除
財産を相続した人が障害者の場合には、
その年齢に応じて、85歳に満たない年齢1年につき10万円を差引きます。

 

さらに、
特別障害者の場合は、1年につき20万円になります。

 

例えば、
55歳5ヵ月の場合 ➡ 29歳7か月
➡切上げて 30年 ➡ 300万円
特別障害者は、600万円

 

(注)
法定相続人に限られますが、相続放棄しても受けられます。
原則、日本に住んでいる人に限られます。
(日本の社会保障制度の一環のため)

 

障害者の相続税額から引ききれない場合は、扶養義務者(親・兄弟)から差引きます。

 

なお、
平成26年以前の相続の場合は、1年につき6万円(特別障害者は12万円)で計算します。

 

また、
過去に障害者控除を受けている場合は、控除不足額の範囲内になります。

 

 

⑤相次相続控除
一般的には、相続から次の相続までは相当の期間があるために、相続税の負担は問題になりません。

 

これに対して、
短期間に相続が続いた場合は、相続税の負担が過重になります。

 

例えば、
Aさんが亡くなって、財産を相続したBさんが相続税を払ったとします。
ほどなくしてそのBさんが亡くなり、Cさんが相続して相続税がかかる場合。
Bさんの財産の中には、Aさんから相続して相続税を払った財産も含まれることが考えられ、税負担が加重になります。

 

そこで、
10年以内に2回以上の相続がある場合は、前の相続で課税された相続税(※)を差引きます。

 

※前の相続と今回の相続との期間1年につき、10%の割合で逓減した税額。

 

例えば、
期間が3年3ヶ月の場合は、70%差引きます。
(端数は切り捨てて3年。
 ➡ (10-3)/10 ➡ 7/10)

 

(注)
相続人に限られますので、相続放棄すると受けられません。

 

 

⑥外国税額控除
外国にある財産を相続したケースです。

 

この場合に、
その国(外国)でも相続税に相当する税金が課税されると、2重課税になります。

 

そこで、
外国で課税された相続税に相当する額を差し引きます。

 

 

⑦相続時精算課税分の贈与税額控除
生前に財産をもらった場合は、贈与税の対象になります。

 

この場合、
贈与税の課税方式には、暦年課税相続時精算課税とがあります。

 

暦年課税とは、
財産をもらった人が、1年間に 110万円(※)まで贈与税がかかりません。
※租税特別措置法70条の2の4。

 

ただし、
3年内の贈与加算に該当すると、その金額は相続財産に加算されます。
※相続や遺贈(遺言)で財産を相続する人です。

 

これに対して、相続時精算課税とは、
60歳以上の両親、祖父母から、20歳以上の子供さんやお孫さんに対する贈与は、2,500万円(※)まで贈与税がかかりません。
※相続税法21条の12。

 

ただし、
贈与した両親、祖父母が亡くなった時に相続財産に加算されます。 
贈与が3年以上前でも。
さらに、財産をもらった子供さんやお孫さんが相続しない場合でも、相続財産に加算されます。

 

つまり、
「将来の相続税で精算します」という条件付きの贈与なのです。

 

相続時精算課税分の贈与税額控除とは、

 

例えば、
ご主人から3,000万円もらった長男Aさんが、相続時精算課税を受けた場合。
2,500万円を超える500万円には、一律20%の贈与税(100万円)がかかります。

 

そうして、
将来、ご主人に相続が発生した際は、3,000万円の贈与金額が相続財産に加算されますが、

 

2重課税になりますから、
長男Aさんの相続税から、課税された贈与税額100万円を差引きます。

 

税額控除の「①贈与税額控除」と「⑦相続時精算課税分の贈与税額控除」は、同じような制度ですが、
相続税額よりも、控除額の方が多い場合に違いがあります。
つまり、
「①贈与税額控除」は、引ききれない金額は切り捨てられます。
しかし、
「⑦相続時精算課税分の贈与税額控除」は、引ききれない金額の還付を受けることができます。

 

 

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